象嵌(ぞうがん)をもっと身近に。

異なる素材を組み合わせて、模様を象(かたど)って嵌(は)め込む象嵌(ぞうがん)。
紀元前に現在のシリアで誕生し、世界はもちろん日本にも広まったとっても歴史のある工芸技法ですが、日常生活でその存在を認識することはあまりないですよね?
象嵌の技術自体に価値を感じる方も多いはずなのに、絶対的に職人さんが少ないという現実があるんでしょうね…寂しいばかりです。

そんなことを考えてるときに、YouTubeでフローレンスモザイクの老舗工房の動画を視聴する機会がありました。
ナレーションで石を切断し接合するだけで最低でも10年の修行が必要だと…これは理解ができます。
石を精密に切断して隙間が生まれないように完全に接合するなんて尋常じゃありません。私なら10年どころか生まれ変わっても出来ないでしょう。
しかし最終的にそれを絵にするというのは生まれ持った才能が必要だというのです…絶対音感的な話じゃありませんか!

そりゃ~職人さん少ないはずだ…納得です。

集中力も器用さもないうえ、才能なんて微塵もない私はもう無理です…って、いつの間にか職人さんになると考えていた自分に驚きです…。
こういう動画を見ると、どうしても影響されるんですよね(笑)
そんな数少ない職人さんをリスペクトしつつ、今回は象嵌の技術が光る伝統工芸品のヴィンテージをご紹介いたします。

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今年こそは「イースター」を楽しみたい!

日本の春を感じるものといえば、間違いなく「桜」ですね。
開花宣言から始まり、三分咲き、五分咲き…そして満開と、あらゆるニュース番組で報じられます。毎年のことなのに、それでも桜は日本人に春の到来を告げる使者なのです。

さて、フランス人が春を感じるものといえば、やはり「イースター」になるのではないでしょうか。フランスではPâques(パック)と呼ばれ、イエス・キリストの復活を祝うものですが、家族や友達と楽しい時間を過ごす、クリスマスに並ぶ一大イベントなのです。

最近では日本でも親しまれている方もいらっしゃると思いますが、ハロウィンの方がメジャーな感じがしますよね。ちなみにフランスではハロウィンの方がマイナーとの事です。
そしてパックといえば、何といってもチョコレートです!
3月くらいからパックモードに突入し、卵、ウサギ、ニワトリ、鐘をモチーフにしたお洒落で可愛いチョコレートたちがショーウィンドーを飾ります。
フランスの子供たちにとってはチョコレートがもらえる超がつくほど嬉しいイベントなんです!
チョコレートがもらえる…なんてエキサイティングなイベントなんでしょう!羨ましすぎます!私の子供の時にパックのイベントがあれば…多分すさまじく食していると思います。

ちなみにフランスでチョコレートが一番売れるのがパックの時期なんですって。そんな春を告げるパックを楽しむアイテムをご紹介させていただきます。

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パリの名店「ル・グラン・ヴェフール」オリジナルのハンドモチーフディッシュは幸運を呼ぶラッキーアイテム。

フランスはもちろん、ヨーロッパの蚤の市に出かけると、ラッキーモチーフとして愛されている数々のアンティークやブロカントと出会うことができます。
名のあるブランドだけでなく、縁起が良いアイテムも忘れてはならない人気のひとつです。

つばめやハトの鳥類から蝶々やトンボ、セミなどの昆虫。麦や葡萄、すずらんなどの植物…などなど挙げだすと、きりがないほど様々なラッキーアイテムがあります。
ちなみにパリ6区では「つばめ」推しです。

そして今回はそんなラッキーアイテムのひとつである「ハンドモチーフ」の商品をご紹介させていただきます。

パレ・ロワイヤルにある名店「ル・グラン・ヴェフール」オリジナルのハンドモチーフのディッシュです。1760年の創業以来、多くの著名人がこの店に訪れているそうです。ナポレオン、ヴィクトル・ユーゴ―、ジョルジュ・サンド、ジャン・コクトー、ジャン・マレ…。

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「ケイト・グリーナウェイ」のイラスト入りキャンディーボウルが可愛すぎます。

皆さんは、子供の頃お菓子箱を持っていましたか?
私は自分専用のお菓子箱を持っていました。
誰も取ったりはしないのに、なぜか隠し持っていたことを思い出します(笑)

箱の中にいっぱいのキャンディーやチョコレートを詰めてゆっくり食べようと思っていても、気が付いたら空っぽに…お菓子箱に移し替える意味のない行動をしてました。
そんな懐かしい思いに浸りながら、今回はイギリスのアンブレラ型ガラスのキャンディーボウルのご紹介です。

なんといってもヴィクトリア朝時代において世界中で人気を博した「ケイト・グリーナウエイ」の子供のイラストがキュートすぎます。ほんとうに見入ってしまう可愛さです。
女の子と男の子が手を取り合って、ダンスでも踊っているかのような優しいイラストが、ぐるりと縁取って描かれています。

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トランプ!トランプ!トランプ!

このご時世「トランプ」と言えば、真っ先に思いつくのがアメリカ合衆国の大統領になっちゃいますが、今回はカードの「トランプ」がテーマになります。
大人から子供までいろんなゲームで楽しめるトランプ。
ポーカー、ブラックジャックなど大人のゲームからババ抜き、大富豪と子供向けのゲームで、種類を上げればきりがありません。

その中でフランス版大富豪president(プレジダン)というゲームがあるそうです。
プレジダンとは大統領という意味です。(前段のトランプ大統領と被っちゃいましたが…)
ルールは日本の大富豪とほぼ同じで、トップをプレジダン(大統領)、2番手をヴィス・プレジダン(副大統領)、3番手をヴィス・トゥルドゥキュル(副お尻の〇〇…?)、4番手をトゥルドゥキュル(お尻の〇〇…?)と呼ぶそうです。
ちょっとお下品ですが、フランス人が好きそうな表現ですね(笑)
地域やプレイ人数によっては違う呼び名もあるそうです。 日本の大富豪も地域差はありましたよね。私の地域では、大富豪→富豪→平民→貧民でした。

とりあえず世界中いろいろなトランプゲームがありますが、私はゲーム以上にトランプのデザインが大好きです。
「スペード、クローバー、ハート、ダイヤ」のシンプルでポップな柄はいろんなモチーフとしても使えるし、「キングやクイーン、ジョーカー」なんかは種類によって威厳のあるデザインから、おどろおどろしいもの、キュートなデザインまでありオシャレ感が全開です。
特に私はジョーカーが大好き!オンリーワンカードに惹かれちゃいます!トランプデザインって、やっぱり愛でてしまいます。

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やっぱり花柄が好き!

いよいよ春がやってきますね!

洋服も軽やかになって大好きな季節です。

花粉症は気になるところですが…

みなさんフランスでは春を祝うカーニバルがあるのをご存じでしょうか?

フランスの南東部に位置し、地中海・コートダジュールに面し、世界的にリゾート地として有名なニースで行われるカーニバルです。(今年のニースのカーニバルは2月12日~3月2日までだそうです)

ヨーロッパの3大カーニバルとして知られ、歴史ある春のお祭りです。

ヨーロッパ版のリオのカーニバルと言われるだけあり、パレードは大いに盛り上がるそうです。また地元の生花を活かしてデコレーションされたフロート(山車)も見ものだそうです。

そしてニースのカーニバルの目玉として、山車に乗ったカーニバルの女王たちが、観客に向けてミモザやガーベラ、アイリスなどの花々を投げていく「花合戦」というものがあるそうです。

お花のシャワーみたい!素敵です!

取り合いはちょっと怖いかもですが…

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超レア!?1970年代のヴィンテージ「ビレロイ&ボッホ」のGALLO PROVENCEシリーズ。

「パリ6区」の今月の新作は、超掘り出し物の「ビレロイ&ボッホ」のGALLO PROVENCEシリーズになります。

「ビレロイ&ボッホ」は1748年にフランスで創業し、現在はドイツに本社を置く世界で最も歴史ある陶磁器メーカーのひとつです。フランスの洗練されたセンスとドイツの優れた技術力を併せ持つ名作の数々は、世界中で多くの人々を魅了し続けています。

そんな「ビレロイ&ボッホ」の中でも、あまり目にしたことがなかったGALLO PROVENCEシリーズが届きました。

南仏陶器でこんな感じのデザインを見たことがあったんですが…本当にレアだと思います。

温もりを感じるマスタード色のベースに飴色の釉薬のコンビネーションが、70年代レトロを満喫していただけます。

アイテムは「カップ&ソーサー、プレート、シュガー&クリーマー、ポット」をご用意しています。セットで揃えて、ティータイムを楽しむのもいいですね。 ちなみに裏に刻印されたニワトリのマーク。かわいいです。これもお気に入りのポイントです。

カップ&ソーサー → 詳細へ (金継ぎ用 → 詳細へ
プレート → 詳細へ (窯傷あり→ 詳細へ
シュガー&クリーマー → 詳細へ
ポット → 詳細へ

「パリ6区」は12年目の春を迎えます。

芦屋の地にアンティーク雑貨のお店を出させていただいて、はや12年。
これもひとえに皆様方のおかげであります。
裏通りの裏手にある目立たないお店に、わざわざ足を運んでいただいていることに感謝の言葉しかございません。
裏の裏は表のはずなのに…裏の裏は結局、裏ですね。

お客様には「隠れ家的なお店で素敵ですね」と言っていただけますが、やはり表通りに憧れます(笑) そんなひっそりと営業をしているものですから、「どうしてパリ6区という店名なの?」と聞かれることがあり、12年目を迎えながらも、まだまだお客様に伝えきれていないな~と思うことが多々ありますので、今更ながらではありますが、お店の話をさせていただきたいと思います。

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